今年の日本酒№1を決める鑑評会
【日本酒の鑑評会】
日本酒の鑑評会といえば、日本酒造組合と独立行政法人酒類総合研究所が主催する「全国新酒鑑評会」と全国の11の国税局と沖縄国税事務所が主催する酒類鑑評会があります。
何が違うのかといえば、前者は全国の酒蔵が醸造した新酒を対象として3月に開催(表彰6月)しているのに対し、後者は各国税局(事務所)の所轄内の酒蔵が本醸造年度内に醸造した酒を対象として9月に開催(表彰11月)していることです。
目的は、日本酒醸造の技術の向上です。パックの超過低価格のお酒を製造している灘伏見などの大手酒造メーカーも「醸造技術も最高基準」と言わんばかりに出品されます。
【鑑評会で表彰されること】
鑑評会で表彰されることはどんな意味があるのでしょうか。
それは、技術力の高さを証明されることになるのですが、鑑評会=おいしい酒を決める大会と思われている方も少なくありませんので、最も大きい効果は「コマーシャル」です。この宣伝効果は絶大で、消費者の商品選びの目安になりやすいのです。小売り酒屋さんでも取引先のお蔵さんへの期待は高いと聞いています。
福島県は全国新酒鑑評会の「金賞数1位」を売り文句に、毎年権を上げ全国新酒鑑評会の結果発表日に合わせてキャンペーンを都内で行っています。相当な自信がないとできませんが、7年も連続して1位ですのでそれもうなづけます。方や、長野県は「信州全国日本酒№1奪還プロジェクトなる事業を行っております。それによって需要喚起、地場産業の活性化を期待しているようです。
もう一つは、醸造に携わる方々への慰労の効果です。厳寒期に朝早くから夜遅くまで、冷たい水仕事をせっせとこなし、おいしいお酒を提供しようと一生懸命働いた方々へのご褒美となります。
【表彰酒はおいしい酒なのか】
先にも書きましたが、鑑評会はおいしいお酒を決める大会なのでしょうか。
酒類総合研究所や各国税局(事務所)のホームページには、審査方法が掲載されておりますが、おおむね審査員の官能評価による「総合評価」を基に優秀なお酒を決めています。
日本酒の官能評価の特徴は欠点を探すことにあります。つまりは、欠点のないお酒が良いお酒となるのです。当然、一定以上の味や香りなどは必要です。
また、審査員は行政の醸造技術系職員や酒蔵の方々です。国税局によっては、醸造に携わっていない有識者や一般消費者が審査員になっているところもありますが、醸造のプロの味覚が基準になっていることは間違いはありません。
行政が主催することも、一定の公平性を担保していることにもなります。
【日本一の日本酒は?】
全国のお酒を対象とした鑑評会は、全国新酒鑑評会のみ(最近は、IWCなどもありますが、ここでは省略いたします。また、機会があれば書き込みたいと思います。)です。
一般的な酒蔵のお酒の出荷量は、圧倒的に新酒以外の量が多くなりますので、消費者の手に取る機会の多いものを評価するという点では各国税局(事務所)が行う鑑評会で評価されたお酒の方が消費者は求めやすくなります。また、夏を越し熟成したお酒は、仕込み水と馴染んでさらにおいしくなります。
全国に酒処は多くありますが酒蔵数で言えば、1位の新潟県、2位の長野県を抱える関東信越国税局が最も競争が激しいのではないでしょうか。
他の国税局管内の酒蔵さんも関東信越国税局の鑑評会には一目置いていると聞いたことがありますので、実質の日本一は、秋に開催される関東信越国税局の鑑評会の最優秀酒であると言っても過言ではありません。(個人的な見解です。)
【最後に】
鑑評会の表彰酒の良し悪しについては、お蔵さんの中にはポリシーを持って鑑評会などのコンテストに出品しない方もいらっしゃいますし、出品していない酒蔵のお酒が大好きな消費者もいらっしゃいますので、日本酒好きの方々の総意ではありません。
では、鑑評会って無駄なのでしょうか。いいえ、商品選びの目安にはなります。
%20-%20renew.jpg)
コメント