お酒に関する業務(行政書士)
行政でお酒の仕事をしていると、対応する方々は、圧倒的に業者さんが多い。製造業、販売業などの免許者、これからお酒の製造や販売をしたい方など、当事者だ。 しかし、同じ役所の中でも、法人税や相続税などの税務に関しては、真逆であり税理士や税理士事務所の職員との対応になる。このことが現在の仕事につながっている。
【お酒の免許】
税金に関しては税理士の仕事である。しかし、税理士法の規定では、酒税法の第二章(お酒の免許)に関する事項は、除外されている。税理士は業務とすることができない。行政書士の範疇だ。現行税理士法以前の同法では、たしか酒税法自体が除外されていたと記憶している。
ネットでお酒の免許に関して検索すれば、行政書士にしかたどり着かない。だが、行政で仕事をしていた時に、書類作成を行政書士が行っていたのは数件だ。最も多かったのはブローカー(昭和から平成初期は、小売免許が1000万円で売買されていたという時代でもあり、ブローカー全盛だった。)、次に本人、行政書士の順番だ。
はっきりいうと、行政窓口では書類提出を誰がしたかは確認していない。本人なのか代理人なのか証明書の提示を求めない。本来は、提出者が提示するのであるが、求められないので必然的に行わないのである。
【行政書士ができること】
お酒に関し行政書士ができることは、前述のとおり免許に関する事項だけだ。だけだと言っても、免許に関する申請などは、新規、移転、法人成、営業譲渡、合併、相続、取消など各種の手続きがある。最もボリュームのあるのが新規免許申請である。
行政書士として、免許申請などを請け負ってみて気が付いたことがある。免許申請一つ取ってみても、行政書士ではできない事項も含まれているのである。
例えば、お酒の製造免許。クライアントから、お酒のレシピを見せられてもそれによってできるお酒が何なのかが判断できない。いわゆる「品目判定」であるが、品目判定は酒税法第3条であり、第一章の規定だ。
行政書士事務所のQ&Aに、お酒の詰め替えと量り売りの違いや届出の必要性などが記載されているが、届出に関しては酒税法50条の2の規定である。
そのほか、お店を休止したい場合は、酒税法47条の申告、居酒屋などが自家製梅酒を販売する場合は租税特別措置法87条の8の申告となる。どれも行政書士の業務外だ。
ここで、他の行政書士などを税理士違反などというつもりもない。
【経営者のご苦労を察する】
お酒に関しての業務の範囲は、圧倒的に税理士の業務が多い。にもかかわらず税理士が酒税法で規定する各種手続きに携わっていることがほとんどないのが現実である。
裏返せば、皆、業者さんが自ら行っているのである。メーカーに限って言うと、家族経営的な小規模醸造が増えている昨今、従業員がやってくれるならともかく、経営者自らが寝る間を惜しんで愚直に手続きされていると考えると、少しでもお手伝いができればと考えるが、それもまた要らぬお節介なのが実情である。
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